しのぎ蓋付き豆小鉢

使い方満載の蓋付き小鉢

小さくて蓋付きの小鉢がゆえに使い方満載で、このページでご紹介している以外にも珍味や香辛料・ソースそしてシュガーポットや小さな蒸し碗などに、和食器以外にも小さなケースとして食卓にその日に飲むお薬を入れてあげたり、お花を飾ったり。アイデア無限に拡がる小さな可愛い和食器です。

釉薬で小鉢を楽しむ

シンプルな美しさの灰釉

焼き物の歴史の中で、もっとも古く基本と言われる灰釉。　この蓋付き小鉢では福岡県筑豊地方の農家から分けていただいた稲作での籾殻（もみがら）を焼いた籾灰を濾してつくられた釉薬を使っています。稲や藁（わら）から作られた釉薬はガラス質を多く含むのでご覧のように少し透明感があり、土の素材感がありややざらっとした触りごごちに仕上がります。　土そのものの見た目や感触を楽しめる釉薬といえるわけで、丁寧に彫りこまれた鎬（しのぎ）模様がくっきりと浮き上がりシンプルな美しさが際立っています。
また、天然の籾殻を使いますので、年ごとに籾が変わり色合いが変わる場合がありますが、その際はページで必ずお知らせします。

深淵な変化を愉しむ飴釉

鉄を主成分とする飴釉は、焼成をした際に釉薬の薄い部分は明るく濃い部分は濃く発色し、さらに濃くなると白濁する性質があります。　あらためてこの蓋付き小鉢を見てみると、鎬（しのぎ）模様を彫った部分は濃い茶色、残りが明るい茶色。施釉の際は、器をさかさまにして釉薬に浸すわけですが、その際に下になる蓋の摘み周りや、持ち手周りに釉薬を沢山残してこれが白濁というより茶濁するというわけです。
いずれにしてもこの大雑多にわけてこの３種の色の変化、特に白濁部分の醸し出す微妙な色合いの変化は土物和食器好きなら誰しもが目を奪われるところです。

形デザインにこだわる

可愛いらしさへのこだわり

小さい品を同じ形にロクロで正確に作り上げる熟練の技術には脱帽するのですが、なにより横から見た時の膨らんだカーブの美しさは、人間の手で創られた美しさを感じます。　底から斜めにせり上がったラインは中央でゆったりとしぼんでエッジを迎えます。　頂点のもっとも膨らんだ部分と上下の割合など絶妙なバランスと、摘みや持ち手のワンポイントならぬスリーポイントが何とも可愛く、この小さな和食器が「技」「創意工夫」の賜物である事をうかがわせます。

使いやすさにこだわる

摘みのもちやすさ

小さな蓋の摘みを持つとき、どの指を使いますか？
普通は２本か３本でしょう。私たちは経験でその重さを無意識のうちに計って、土物和食器など比較的重いと判断すると３本、お鍋になるとさらに指が増えていきます。　この小鉢くらいならば普通は３本でしょうか。
試しに人差し指・親指・中指で何かをつまむ動作をしてその３本をよく見ると隙間は△三角になっているのがわかります。　さてこの小鉢の蓋の摘みをご覧ください。今ご覧になった指の隙間にぴったり。
可愛いポイントは使いやすさのワンポイントでもあるのです。

持ち手の便利さ

実は本体の小さな二つの持ち手の端から端までの長さはわずか9cm。　この大きさならご覧のように二本の指でも簡単に持ち上げる事ができる便利さ。　煎茶碗サイズですので、持ち手はなくとも持てるのですがこの持ち手がある事で楽に持ち上げる事ができます。　これも可愛さと使いやすさのツーポイント。

この小鉢の和食器コーディネート

このコーナーでご紹介リンクしているお品は、コーディネートした時点で通販でお求めいただける和食器やガラス食器です。ご覧いただいた際には販売前であったり、販売終了している品もありますので ご了承ください。

灰釉と飴釉の個体差について

灰釉はご覧のように釉薬の多少があり、個体によって多少の明暗があります。飴釉は中心部の白濁が多いものや少ないものなど様々ですが、全体のイメージはどちらも綺麗に統一されている感があります。もしご希望があれば在庫の範囲内に限りますがお応えできるよう努力いたします。　決済画面の「店主・女将に伝えたい事」欄にお書き添えください。