飴釉ココット

温かさと変化が楽しい釉薬

懐かしく温かい色と土味

室町時代から続く約600年以上前くらいから作られていた古瀬戸に使われていた鉄釉。　その鉄釉のひとつがこの飴釉なのですが、イギリスなどのアンティークにも鉄釉の美しい陶磁器を見ることがあります。古い歴史を持つ釉薬の種類ゆえに、私たちは「どこかで見た」「祖父母がつかっていた」などの懐かしさを感じるのかもしれません。　また赤色の延長上にある色合いですので、色彩的にも落ち着いた温かさを感じる色でもあります。　まさに温かさを大切にするお料理には適任の釉薬なのです。

光で変化する色グラデーション

このページの中でも飴釉の色は様々な濃淡に見えているのですが、どれもほぼ同じ物です。　飴釉は、光を良く通すためか、お昼間などの明るい光の中では素地の白い色と相まってあかるい茶色に。　夕刻から夜などの落ち着いた光の中ではたいへんシックな色合いに見えます。　ライトが当たる部分のみ明るい色に見えたりします。また素地の凹凸を濃淡で如実に表現するので表面はなめらかなのに立体的に見える面白さがあります。これは緑の織部釉とよく似ています。

実用的なデザイン

容量たっぷりの実用サイズ

八分目でも600cc強のサイズは、一人用のパエリアや焼きカレーなどには十分すぎる大きさ。もちろんグラタンやドリア、写真の温野菜や、土鍋として湯豆腐やお粥などにもお薦めします。
短所は、揚げ物はできない事と伝統的な耐熱耐火の土を使用して大きさを維持しているので少し重め（本体：約800g）である事です。ただこの重さ（土の量）のおかげで保温性が保たれているわけでもあります。

楽に持ち上げる蓋デザイン

少し大きめに感じる蓋の持ち手ですが、ご覧のように楽に女性の指が入り決して落とす事がなく、ミトンを着けていても持てるような、熱源からもできる限り遠ざけて持てるようにデザインに仕上げています。　土鍋など蓋つきの和食器で最も多い粗相は、実は蓋なのですが、その点でも比較的安心して使う事ができます。

飴釉ココットを使った和食器コーディネート

美しい土味豊かな飴釉を施したココット、料理愛好者や和食器愛好者にささげたいお品です。キッチンでの調理から、食卓でのプレゼンテーションまで、この一つの鍋で繊細な和の美を堪能することができます。

コンロやレンジで調理した後、そのまま食卓へ。その古くからの伝統的な方法が、私たちの心に祖先たちが火を囲む姿を思い起こさせ、深い安堵と懐かしさを感じさせてくれます。シックな飴釉の仕上げは、まるで いにしえの時代からあなたの食卓を温かく照らすためにここにあるかのよう。それはただの調理器具としてだけではなく、食卓のコーディネートにおいても絶妙なアクセントとなり、あなたのセンスを更に引き立てます。

蓋を開けた瞬間に広がる、家族や友人たちの温かい笑顔と、その料理の香り。そんなシーンを想像しながら、この耐熱耐火の和食器をあなたの元へと大切にお届けいたします。

恐縮ではございますが、ラッピングご希望の場合は化粧箱に入れず包装させていただきます。よろしくお願い申し上げます。