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カップのハンドルは慎重に
最近は高齢ドライバーの方の免許が云々取りざたされているようですが、今回の「ハンドル」は車の運転でははく、コーヒーカップやマグカップの持ち手のお話しです。
一般的には「持ち手」といわれている部分ですが、作り手や私共は「ハンドル」と呼ぶ事も多い部分です。
マグカップやコーヒーカップの持ち手ハンドル
ハンドルはなぜ大切か
素敵!と思わず飛びついたマグカップ。 最初は良かったけれどなんだか使いづらい・・・
重い?
カップの重さは以前使ってたのより軽いはずなのに!
やがて 次第に食器棚の奥に。なんて事が世界中のご家庭で毎日のように繰り返されていると思います。
ハンドルを科学する
使いにくいカップは、なぜ使いにくいのか
なぜせっかく買い求めたお気に入りのハズのマグカップやコーヒーカップが使いにくかったりするのでしょう。
それは指の力がカップにきちんと届いていなかったり、重さのバランスが飲み物などが何も入っていない空の状態で一番だったりするからなのです。 重さのバランスは、お飲み物が入っている時に一番であるべきと私は考えています。
私たちはどのようにカップを持つのか
例えば一番ポピュラーな持ち方は「人差し指1本をハンドルの輪の中に入れて親指を上にそえて中指は輪っかの下ですね
お飲み物が入ると当然、ハンドルとは反対側がかなり重く感じるわけです。
実はこの重さを支える基点が中指。
ハンドルの輪っかに入れた人差し指は、カップがハンドルの向こう側に落っこちないように指を引っ掛けてけなげに頑張っているわけです。
では、親指はというと・・・
アレ?
実は、親指なくっても持てちゃう。(場合もあります)
イエイエ、親指はちゃんとお役目があります。
親指や手首を総動員して私たちの手はマグカップの傾きなどをコントロールしてるんです。
中指を支点にして、人差し指でグッとひっぱりあげているといったとこでしょうか。
でもそれじゃ疲れてしまいます。
そこで親指が人差し指といっしょになってグッと引っ張っているんですね。
見るだけでわかるハンドルチェックと容量
実際に持ってみて買い求めるのが一番ですが、この記事をお読みいただいているほとんどの方は、通販で和食器やガラス食器をお求めが多い方だと思います。
そこで、最低限見るだけでチェックできるポイントについてお話ししてみます。
お話しをもとに戻しましょう。
そのカップ、親指の力が伝わりますか?
形で伝える
親指がグッと手前に引っ張っているという事は、ハンドルの上の方は少し上がってるくらいではいないと親指の力が伝わらない事になります。
そこでこんな物をつけたりもします
【チェックポイント1】
親指の当たる部分が下向きは問題あり。水平か上に上がっているか山なりに上にカーブしてる事。
摩擦で伝える
最近は食洗機をお使いになる方も多く、洗剤で滑らせて食器を破損する事は少なくなりました。
ツルりと滑る・・・
オリンピックのスピードスケートの靴の刃は本当に細いですよね。摩擦が少ない。
逆にカップの場合は、力を伝えるために摩擦が欲しい。
という事は、ハンドルはある程度太くて指が触れる面積が多い方が使いやすいという事になります。
たとえばこんなハンドル
もちろん当店にも細いハンドルの和食器はありますが、
これはカップではなく、もともと小さくて前に傾けるのが本来の仕事だからこれで良いと判断しています。
このハンドルをカップに使うと、持ちにくくてたちまち中指が痛くなります。
そこである程度平たく広くするのが大切になるのですね。
私個人的には15㎜くらいは欲しいところです。
【チェックポイント2】
カップのハンドルが細いのは問題あり。 最低でも15mm程度は欲しいところ
容量の見極め方