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和食器の正面/美人の方角
さんすいでは、年末になると家族というか夫婦で写真を撮ったりするのですが、それが毎回大騒ぎ。
まず「お洋服選び」に始まって「お化粧直し」そして位置取りをして、いよいよ撮影・・・
で、取り直す事十数回・・・
皺が見える・目つぶってる・髪が乱れてる・なんだかさえない しまいには、なんだか気に入らない
何年も繰り返すうちに、斜め上から撮影して、180度くまなく光を当てて、目はパッチリ・・・
など、いやはや可愛い和食器やガラス食器の撮影よりも大変。
彼らは文句言いませんから。正直に映ってくれます。本当に可愛い。
斜め上からの撮影は「美人に見える」というのは昔から写メでも有名ではありますが。
ところで
器の写真を撮っていていつもちょっと迷うのは、器を置く方向です。
ひとつだけのスナップ的写真なら気にしないのですが、さんすいではコーディネートでご提案するのが当たり前ですので。
ハテ? 正式には
○○流?や一般的なお作法などでは和食器の正面が決まっているようで・・・一応ご案内しますと
器を置く向き
・高低差がある時は低い方が正面
・火がよく当たって(窯変がよく出て)いる方が正面
・絵付けが華やかに見える方が正面 だの
はては
・扇型は要(かなめ)を手前 半開きは要を右?
・でも貝型(蛤型)はちょうつがいを奥にして
・魚型は背びれが上で頭は左
・木の葉方は葉先を左
・片口も注ぎ口を左
・三つ足だと足1本を手前にして・・・云々
正直、気にしていると頭が痛くなります。 ただ、お客様をお迎えするような事が多かったり、今はなくても突然そんな機会が来ないとも限りません。 念のために目を通しておくと便利ではないでしょうか。
和食器は、もっと自由に
でも、実際にはさんすいの和食器やガラス食器は変化に富んだデザインの品も多くて、そんな「正面方程式」のような決まりにはとても馴染まないお品もあります。
↑こんな手仕事らしい和食器ならどこを正面にしても素敵ですから。
器のベストアングル
最近は、「君はどこがハンサムかな?」「こっちが美人だねぇ」などと器に話しかけながら撮っています。
良いポジションを見つけると「後ろの正面だ~あれっ!♪」などと歌いながらシャッター。
女将は見てて、とっても変と言います。 とはいえ私の経験上「その器とお料理のベストアングル」は必ずあります。
お料理を盛り付ける時、食卓に置く時にはその「器のベストアングル」をぜひ意識して楽しくコーディネートしてみてください。
美人の方角
この駄文を読んでくださっている美人のあなたにだって、水も滴るイイ男のあなたにだって、一番美しく見える方角があるんじゃないかと私は思います。
それぞれの器にある ~美人の方角~ を大切にしたいのです。
ちょっとフォーマルでかしこまった席はともかく、ご近所やご友人・ご家族で囲む食卓の和食器は、この「美人の方角」だけを楽しく考えて 自由に使っていきたいものです。