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和食器やガラス食器のエイジング
きゃーはっはっはっは ←女将の笑い声
今日も女将は店主のギャグに涙笑しています。
「あんまり笑わせんといて、皺が増えるわ」
女将の目じり皺の70%くらいは亭主が作ったものです。
人間にとってエイジングは、あまり好ましくはないようで・・・。
素敵なエイジング
ところで
エイジング(aging)。
よく「老化」と訳されているようです。
歳をとると皺が増えます。 普通、特に女性の方はアンチエイジングつまり老化防止に一生けん命。
我が家でも様々なアンチエイジング商品が押入れに眠っています。98%が女将のです。
ところでエイジングってそんなにいけない事ばかりなんでしょうか・・・
例えば
男優さんなどは、歳をとって素敵になられた方が多いですよね
映画「相棒」の水谷豊さんなどは、ちょっと苦みも入って本当に素敵になられました。(←個人の感想です)
モデル・タレントの梨花さんなども、お母さんになって違う魅力をお持ちになったような気がします。(どちらも私個人の感想です)
そうなんです
土物和食器も私たち人間と同じで、使う(生きる)事による様々な変化を楽しむ事ができる生活用品なんですね。
例えばこんなふうに貫入(ひび割れ模様)が入って素敵になる物もあります。この写真は「和食器の化けるを考える」の章でもご覧いただいたものです。
右下から反時計まわりに「新品」→「約1年もの」→「約3年もの」となります。
当店の超ロングセラー萩焼きオリジナルマグカップです。
少しずつ少しずつ全体的に自然に変化するエイジングの多くは美しく感じます。
大切なのは、変化が偏らない事。
一部にだけ貫入(ひび割れ模様)が強く出たりするとちょっと・・・という事になります。
そのためのコツは、和食器を少しでも長く自然に大切に使い続けていただく事なのです。
エイジングも色々
難しいガラス食器
さて、
それではエイジングがすべて素敵?
かと言えば・・・そうとも言えないんですね。
なぜガラスはエイジングが難しいのか
ガラスの命のひとつに透明感があるわけでその透明感が損なわれる事が一番嫌われるわけです。
透明であるがゆえに、曇りや汚れがとても目立つのですね。
ちょっとこの写真をご覧ください。
食洗機で繰り返し洗浄されたであろう業務用のグラスの典型的な姿です。
家庭では使用頻度が二ケタ違いますので、こんな事までにはならないと思いますが、機械洗浄に頼るとこのような傷が少しずつ入っていきます。
ガラス食器のアンチエイジング
■対策としては
食洗機は原則として使用しない
洗剤に研磨剤を含んでいる事が多い事や、他の食器との接触がどうしても多くなる。
曇りは布で磨く事でいつでも取れますが、傷を磨いて取る事は容易ではありません。
透明感が命のグラスなどのガラス食器はすべてスポンジなどによる手洗いが原則ですね。
藍色をはじめとする色絵磁器物などの食器と同様で「原則として新品が一番良い状態」である事をご認識いただき、丁寧なお取り扱いをしていただければと思います。
「藍色をはじめとする色絵磁器物や、ガラス食器」は 基本的にアンチエイジング
「土物和食器」は、基本的に美しくエイジング。
といったところでしょうか。
土物和食器は、使うほどに面白くなる・・・というのは茶道でも教えられる事ですが、これは日本人の持つ「もののあはれ」と通じているように思うのです。
それではまた。