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和食器コーディネイトのコツその3
和食器にだってプライバシー
●器のテリトリー
満員電車なら仕方ないのですが、適度に空いている電車では、私たちは上手にお互いの距離をおいていますね。
夫婦も新婚時代ならいざ知らず、和食器屋さんすいくらいのベテランになると、かなり上手に距離をおくようになります。
実際、撮影の時やお店のテーブルにお皿などを並べていると、「ボクの周りにそんなに近づくなよ~」という和食器のそれぞれの声が聞こえてくる錯覚を覚える事がよくあります。
そう、
私はひとつひとつの器にはそれぞれのテリトリー(縄張り?)があると考えています。
それは人口密度ならぬ器密度の高い状態では、ひとつひとつの器のよさがわかりづらくなるからではないでしょうか。 脳が処理できなくてちょっと混乱すると言っては大げさかもし れませんが・・・(^^;
●快適な距離
それでは、どれくらいの距離が必要かとなると、それはお膳にひとつだけの器が一番美しく感じるのは間違いないわけですが、実際はそうもいかない。
私の場合、真上からみて丸い器なら直径の1/5くらいの隣との距離が欲しいように感じます。だから大きいお皿なら、必要な距離は長くなるわけです。
もちろん、二つの器の間だから 1/5 + 1/5 ではなくって、大きい方の1/5だけで十分です。
「おとなの和食器屋のページのコーデは違うじゃな~い。 窮屈じゃん」
というお声が聞こえてきます。(^^;
がっ
その通りです。(^^;
沢山お見せするために、理想よりやや窮屈にしています。
茶席の懐石膳が美しく凛と見えるのは、黒というバックの色やひかえめなお料理の量、そして器密度の低さなどが相まってのものだと私は考えています。
よろしければすぐ次の食卓から、少しだけ意識してみてください。
地味ですが意外にすぐ効くコツですから(^o^)/
山あり谷ありで素敵なコーディネート
●店主のちょっとイラッ
パンとライス、どちらになさいあすかぁ~~?
店主もたまにお世話になる昼食時のファミレスのマニュアル君のいつものセリフです。(^^;
だいたいはライスなのですが、ご飯もハンバーグもお野菜も同じ平たいお皿に盛られてきたりするわけですランチ時は。 すると職業柄面白くない。
なんだか小イラッ とするわけです。
このふたつのお皿だけを見た限りでは。。。。 平面・平たい・のっぺらぼうなんです。 ちょっと想像してみてください、
●高さの変化にホッとする
でも
横に水やビールのコップやコーヒーカップなどあるとどうでしょう。
何となくホッとするのです。(あたり前のような事なんですが)
ここで気付いていただきたいのは、高さの変化なんです。
例えば右の写真のようなテーブル
ちょっとした高さを意識する事で全体が「整う」「落ち着く」「しっかりしてくる」のです。
お花を飾ったり、ワイングラスやコップや
こんなオブジェのようなお品も素敵ではないでしょうか
テーブルに置かれた和食器たちの高さの変化
これも今すぐに意識して始めてみませんか? 意識するのとしないのでは大違のコツではないでしょうか。