萩焼き白掛けリム楕円中鉢

形デザインの魅力

お料理を欲張りに

盛り付けの際、私たちは通常エッジのラインの高さまで盛り付けるのを基本としています。この中鉢は長径16㎝×短径14㎝×高さ4～5㎝という大きさなのですが、比較的深みがあるので、高い方のエッジまで沢山綺麗に盛り付けることができます。しかも、楕円で横に開いている形ですので、お料理が花開くようにきれいに見えるわけです。

お料理を絵にする

一般的に特に洋皿で多い太い縁取りのようなリム。リムの内側にお料理を盛り付けることで、お料理が額縁の絵のように、美しく映える効果が的面です。ただ、その分、お料理の量を制限すると言う短所もあります。そのため、小鉢や中鉢などではあまり使われていないデザインなのでしょう。

この中鉢ではお皿とは違ってとは違って、リムが縦方向に太くなっていますのでお料理の横方向の面積を広げることなく、縦にたくさん盛り付け。しかもリムはちゃんと見えて額縁効果もしっかり期待できる優れものです。

萩焼テイストの魅力

この中鉢、確かにセンスの良い優秀なデザインなのですが、それだけではどうしても物足りなく感じてしまうのです。それは土の持つ温かみや優しさや素朴さでした。

優しい凹凸感

実際に触ってみると、なめらかな透明釉を通して細かな凹凸感を感じます。この指や手のひらの感触は、樹脂や磁器では感じる事のできない温かさや素朴さを私たちに伝えてくれます。

釉薬の優しい個性

手仕事で施される釉薬や化粧土は、実際の施釉の段階でその濃淡の変化ばかりでなく、置かれた窯の中の場所などによっても焼成温度などに違いがあり、一つ一つの個性があります。

この楕円中鉢のテーブルコーディネート

目に優しく体にも優しいテーブル

タンパク質はお魚や大豆から。ご飯は白米じゃなくってお野菜はたっぷりと・・・などと言ってると次第に必ず物足りなるものですが、そこは和食器たちを総動員して美味しくいただきたいものです。

フルーツ三昧の午後

などと言いながら、ちゃっかりさらにオハギでダメ押しする女将。白系でも土味ある中鉢ですので他の土物和食器との相性も良い事と、この深みで十分な量のデザートが盛り付けられたうえにリムがフルーツを囲むように余裕ある盛り付けで簡単綺麗にお料理映えしている事をお伝えしたかったのです。

コラム「器としての萩焼き」

 陶器と磁器

陶器(土物和食器)と磁器(石物和食器)の違いは、よくお客様からご質問をお受けしますが、一番に語られるのはやはり硬さの違いでしょう。
お菓子に例えるとちょっと極端な例ですが、「磁器は飴玉」「陶器はオコシ」というイメージでしょうか。

陶器らしい焼き物

日常使いの器として普通に考えれば耐久性もある硬い磁器のほうが便利ですよね。でも実際に器を手にしてみると、陶器の厚みある柔らかい感触や凹凸の味わいに惹かれる方が多いと思います。

萩焼は土物和食器の中でも素地の土の粒子が大きく、その長所も短所も含めて最も陶器らしい焼き物の一つだといえます。

素朴さと温かさ

萩焼きの一番の特徴は、その独特の「素朴さ」と「温かみ」。素地表面はざらざらとした質感で、釉薬が施された部分は手触りなめらかでも細かな凹凸を感じる。物理的には磁器のように強くないので、その分厚みのある作りにしなければなりませんが、それゆえにポッテリとした柔らかさが魅力的な和食器なのです。

長い歴史と伝統を誇る萩焼は、その美しさと温かみで多くの人々を魅了してきました。この中鉢は現代的なデザインセンスを取り入れた「お料理を楽しみ」「器を愉しむ」ための和食器です。

この器の特徴は、センスあるエッジの効いた曲線と、絶妙な太さのリムです。まるで額縁の中に飾られた絵画のように、あなたの手料理やデザートを見事に引き立てます。特に、ホームパーティや家族との食卓に華を添えることでしょう。

また、萩焼の魅力の一つである灰焼き特有の凹凸感や、釉薬による美しい濃淡は、土物和食器（陶器）好きの心をつかんで離しません。毎日の食事が特別な時間に変わることをお約束します。

ぜひ、あなたのお料理と器のコラボレーションを楽しんでみてください。心温まる食卓で、珠玉のひとときをお届けします。