赤絵乳白磁草花紋たわみ浅小鉢【SANSUI】

赤絵デザインについて

お花の魅力

このシリーズの落ち着いた赤の魅力はすでに他の和食器のページで幾度となくご説明しましたが、この浅小鉢は可憐なお花柄が描かれ、器全体に動きと軽やかさを与えてくれています。　たわみの形デザインとの相性がとても良い絵柄だと感じます。

万歴赤絵について

古代中国の明王朝万歴帝によって保護され発展し、主に景徳鎮で作られていた五彩磁器の事なのですが、三色でも何色であっても五彩と呼ばれています。　この五彩磁器の技法が１７世紀に現在の佐賀県有田に伝わり、その後日本らしい優しく穏やかな様式に変化しながら現在に至っているようです。 「万歴」は「ばんれき」や「まんれき」と読んだりします。

ホッとする筆味

一般的に磁器は綺麗なのですが、固く冷たい印象を持たれがちですが、この赤絵浅小鉢を見ていてもまるで違う印象です。　それは素地が乳白磁である事が大きいのですが加えてこの赤絵の柔らかさ、走りの良さであると思います。　左右対称寸分の狂いなく描かれた絵も良いのですが、このシリーズのように意図的に「走らせた筆味」は器に安ど感を与えてくれています。

形デザインや素地色の魅力

斬新な楕円デザイン

丸いお皿を両横から軽く抑えたような斬新でモダンな形デザイン。　見た目の流麗さだけではなく、盛り付け映えする小皿の良さに深みを持たせる事で、多少の汁気のあるお料理にも使える実用性も魅力です。　また、リムが上がる事でお花の絵がお皿より強調されて綺麗に見えます。
見えない裏側にもセンス良く描かれた絵が見えます。羽織裏の美学ですね。

乳白磁の魅力

乳白磁の魅力も沢山ご説明して参りました通りで、従来の白磁や青磁にくらべるとホンノリとアイボリーで、それは混じり気なしの生クリームなどと同じ色ですので、磁器なのに温かさを感じて描かれた赤絵も優しく感じられます。　もし白磁や青磁に赤絵を施した和食器をお持ちであれば、並べ比べてみると小さな驚きを覚えられる事でしょう。

このたわみ小鉢の和食器コーディネート

食卓の花愛でほろよい

大好きな赤絵の花に囲まれた食卓。　旬の肴に美味いお酒で幸せな酒席となります。　この浅小鉢だけが磁器なのに違和感を感じないのは、やはり優しい乳白磁である事が幸いしています。

赤絵あけぼの丸小皿　　　赤絵あけぼの丸中皿

赤絵花一輪土瓶湯飲みセット　　　粉引醤油皿「ビーンズ」

陶器の醤油さしコロン　　本煤竹箸

わら灰釉ひねり箸置

赤絵で愉しむ大人の祝い膳

お正月・節句・お祝いなどのハレの食卓。　赤絵の和食器はかかせないアイテムですが、その他の漆や紙の赤も揃えたいものです。　すべてに落ち着いた「大人の赤」を意識してコーディネートしてみました。　今回は磁器のこの赤絵浅小鉢に合わせて、比較的滑らかな和食器を配置するよう意識しています。